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アメリカツーリングのTips:寝床探し編

輪行編に続いて,アメリカツーリングのノウハウを書きます.

 

今回は寝床についてまとめてみます.

 

この記事の内容は絶対に合法で安全であることを保証するものではありませんので,情報は取捨選択して,自己責任で参考にしてください.

 

 

安宿

アメリカでの利便性は低いです.

 

ホステル,ゲストハウス,バックパッカーズ,…など名称が意味なく揺れるアレです.バックパッキングや自転車ツーリングなど長期の旅行ではお馴染みです.僕なんかは何回使ったか分かんないですが,使ったことない人のために説明すると,

  • 大都市ほど多い.
  • ドミトリーを使え先進国でも30ドル前後で泊まれる.
  • 共有のリビングやキッチンがあって他の客と交流できる.
  • オーナーやスタッフはだいたい善意でやってるのでめちゃくちゃ親切.
  • 国によって充実度にムラがある.台湾とかは多いし日本は少ない.
  • 下手なホテルより新しくてポップなことが多いので若い人にはいいかも.

ただ物価が安いというだけで絶対的に安い途上国の宿はここでは無視しています.先進国でも安く泊まれる宿のことです.多少の嘘はあるかもしれませんが,ここでは「ホステル」で統一します.

 

アメリカに関して言えば,密度が低いので自転車ツーリングではあまりあてにならないです.ヒッチハイクや公共交通機関をつかったバックパッキングなら使えます.サンフランシスコやポートランドみたいな観光都市なら確実にあるので,ホステルがありそうな場所を中心にその間を(エンジンの付いた)乗り物で移動すればいいからです.自転車ツーリングとなると,都市と都市の間の何でもない場所が数百kmあって,そのホステルの類が期待できない地域に何日も滞在する必要があります.

 

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共用のキッチンで一緒にご飯を食べたりします.ホステルではこういうことを宿から提供される食事ではなく,客同士で勝手にやったりします.こういうのが苦手な人には苦痛かもしれません.こういう食事なんかは積極的に参加した方がいいと思っています.旅人だけでなく,ホステルにはアパート代わりに住んでる人もいますが,そういう人と仲良くなって電話番号を交換しておくと,何か困ったことがあれば頼れます.

 

見つけ方はインターネットが中心です.方法はいくつかあるんですけど,GooglemapかBokking.comが使いやすくて,この2つで見つからなければよっぽど見つからないかなという感触です.Booking.comはアプリがあってそれが便利です.Facebookのアカウントでログインして,クレジットカードの情報をひも付けしておけば,3分くらいで検索から予約まで済みます.Booking.comは有名で,アメリカに関してはホステルのカバレッジはかなり高い印象です.ただし敢えて登録しないホステルはあるみたいで,Googlemapも調べておいたほうがいいです.食べログとか同種のサービス全てに言えることですが,Booking.comに登録すると料金に反映されてしまします.ホステルの(オーナーの)性質上,そういうのを嫌う人は一部いるようです.旅人目線では数ドル高くなっても見つけやすいことが重要なのですが…

www.booking.com

 

まとめると,ホステルが通り道にあれば積極的に泊まるべきですが,アメリカツーリングでは基本的に無いものとして考えたほうが良さそうな感じでした.

 

モーテル

数人で旅行する場合はかなり頼りになると思います.僕は今回は一人だったのでほとんど使いませんでした.

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モーテルとはドライバー向けの素泊まり宿です.日本だとあまり馴染みがないですが,ビジネスホテルのような存在かもしれません.しかし平屋か2階建て程度が多く,駐車場も広く,駅前に密集せず,主要道沿いにポツポツと点在していて,土地柄を強く反映している感じです.自転車旅行者にも嬉しい営業形態です.

 

料金は一部屋50〜80ドルくらい.一人で泊まるにはちょっと高いです.今回のツーリングは基本的に一人だったのでほとんど利用しませんでした.金額は部屋単位なので複数人で泊まれば得です.というか基本的にベッドは2つあるので複数人で泊まる前提です.自転車旅行者であればマットや寝袋もありますし,3〜4人で泊まれば基本的にドミトリーと同程度の額になります.NAHBSのために滞在したサクラメントにて,日本の知人と一緒に泊まったのですが,2ベッドの部屋に6人で泊まりました.アメリカでゲストハウスの類が発達しないのは,モーテルのせいじゃないかなあとさえ思っています.一人でも一泊40ドル台見つかれば泊まってもいいかなあと思います.

 

使い勝手がいい点として,わざわざ探さなくてもいい点です.自転車ツーリングの努力の数割はその日の寝床探しにあると言っても過言ではないので,これは重要な事実です.モーテルは西海岸中にあって適当に走っていれば見つかると思います.森の中ですら見つかります.複数人いればモーテルが多いがためにアメリカツーリングに困難はないと断言します.もちろんBooking.comでも見つけやすいです.

 

その辺

その辺です.特にナショナルフォレストの森の中はどこでも寝れます.特に計画を建てず長期間行く場合,その辺で寝ることは織り込んでテントと寝袋を携行しないと無謀かなあと思います.

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そういう話をすると治安のことを心配する人がいます.が,アメリカだからといってどこも治安が悪いわけではありません.ダウンタウンには浮浪者の体臭が充満していたり,注射器が散らばっている地区は確かにあるんですけど,田舎は鍵挿しっぱなしで車が放置されていたり,家に施錠せずに日中外出したりとか,そんなもんです.

 

見つけ方についてです.森の中であれば基本的にフラットなところを見かけたら,そこにテントを張ればOKです.のんびりした住宅街も探しやすかったです.この場合は「この辺にテント張れるところないですか」と地元民に積極的に声をかけると,事体が好転しやすいです.寝れそうな場所を教えてくれるだけでなく,そばに住んでるから何か困ったことがあったら連絡してくれと電話番号を教えてくれてくれたり,奢ってやるからと近所の飲み屋に連れてってくれたりします.

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道路を走っていると道の脇にこんな感じの場所が見つかります.その辺で寝る場合の適切な例です.

 

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ある村で寝場所を聞いたら連れて行ってもらったど田舎の飲み屋です.おそらく日本だと赤ちょうちんの飲み屋に相当するものだと思います.

 

山間部で不安なのは熊です.山の中のおじさんに聞いて分かったことをまとめると,

  • カリフォルニアオレゴンとの境以外は温かいので熊は冬眠してない.
  • グリズリーはほとんどいないけどいるかもしれない.
  • 食べ物はまとめて木の上に吊るして,そこから離れればよっぽど大丈夫.

だそうです.僕は面倒だったので木の上に吊るすまではせずに,離れた場所に寝る程度だったのですが,朝起きたら樹の下に置いておいた食料がなくなったいたことがあります.あれが熊だったのか他の動物だったのかは分かりませんが,野生動が人間の食べ物を狙っているのは間違いないみたいです.

 

他にクマ対策として,スポーツショップで熊スプレーを買いました.走行中はハンドルに挿して携行していました.

http://otakuhousebikeworks.tumblr.com/post/141517153975

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アウトドアショップや登山道具屋ではなく,テニス用品とか売ってるスポーツショップのアウトドアコーナーにあったので,こちらではかなりポピュラーみたいです.ちなみに効果が疑問視されている熊鈴は日本では根強い人気ですが,こっちには売ってませんでした.熊スプレーの心強さは半端無いので,日本でも山の中をツーリングする時は持っておきたいです.熊の目撃談やイノシシに追いかけられて体当たりされた話は身内で頻繁に聞くので.

 

熊以外にナショナルフォレストで注意したいことは,

  • 火が使えない(キャンプ場では使える)
  • ゴミは持ち帰ること

です.火はレンジャーに見つかると罰金です.ゴミの持ち帰りについて,日本でも常識なので説明するまでもないですが,シティボーイのために一応説明します.これは環境保全というよりクマ対策です.熊は普段ドングリとか食べているみたいですが,好き好んで食べているわけではなく,やっぱり人間の食べ物のほうが美味しいみたいです.ゴミで一度人間の食べ物の味を覚えると,人里に降りてくる習慣がついてしまいます.ツーリスト自身の安全対策というよりは,他のハイカーや地元住民のためです.

 

誰かの家

誰かの家に泊めてもらう方法があります.もちろん現地の知り合いとかじゃなくてその日であった人です.「この辺にテント張れるところないですか」から,そういう話になることはなくはないです.でももっといい方法があります.

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泊まった家の食卓,ピザと子共たち

 

泊めてくれるホストをインターネットで探すことができます.Warmshowers.orgというサービスです.ユーザ登録をして,ユーザは旅行中はこのサービスを使って泊めてくれる人を探し,家にいる時はツーリストに泊めることが可能であることを知らせます.使い勝手としては最高で,地図上にユーザの家にピンが立つので,適当な場所に住んでいるユーザに泊めて欲しい旨を伝えます.ちなみに,アメリカはLINEとかじゃなくてSMSがメジャーなので,こういう時のために現地のキャリアと契約しておいたほうがいいです(別の記事にまとめます).

 

使ってみた感想ですが,基本的に申し訳ないぐらいのもてなしを受けます.軒先にテントが張れればいいかなくらいの感じで使ってみたんですが,旅人って基本的に親切でお金に余裕があるひとが多いので,余ってるベッドを使わせてくれて,食事まで3食提供してもらいました.「電話が壊れた」と言えば車で電気屋まで連れてってくれるし,「疲れた」などと言えば,頼んでもないのに明日も泊まっていくように勧めてくれます.もちろんユーザは全員長期ツーリング経験者なので,一緒に先の予定を立ててくれたりします.ビール職人の家に停めてもらったときはクラフトビールが無限にサーブされました.「日本のお土産ビールみたいな感じだったらどうしよう…」という不安はありましたが,普通においしくてよかったです.

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相手もサイクリストなのでこちらの自転車に興味をもってくれる.この人は僕の自転車を見てギブネールとポールのブレーキを買おうとしていて,奥さんに「君のせいだぞ」と言われてしまった.旦那が自転車買うのを奥さんが煙たがるのは世界中で起きているらしい.

www.instagram.com

ビール職人の自家製ポーター

 

唯一苦労したのは何か気の利いた話をすることです.泊めてくれる人はもちろん親切にしたい気持ちもありますが,暗にエンターテイメントを求めていると思います.これはもう義務だと思います.英語が堪能なら世間話でもすればいいと思いますが,僕なんかは英語が喋れないのでこれがけっこう大変でした.途中で気づいたんですが,旅人目線でアメリカに来て思ったことを話してれば喜ばれます.これは鉄板ネタだと思いました.

 

余談ですが,これを使うとアメリカ人の暮らしぶりが分かります.基本的に,

  • 家がデカい.住宅街を眺めてデカいことは知っていたんですが,中に入らないと分からないデカさがある.
  • 仕事するにはしてるけど,どことなく暇そう.
  • 家族と過ごす時間が長い
  • 車はデカい,けど古い.
  • 車だけじゃなくて,服とか電子機器とかもそんなに新しい物じゃなくて,あんまり物欲がなさそう.

まあ喜んで旅人を泊める人たちなので,サンプルが偏ってるのは事実ですが,そういう人種が一定数いるといのは,日本からしたら明らかに異質です.日本はテクノロジーが行き渡ってて清潔なので先進国のような気がするけど,離れてみるとプライベートもなく朝から晩までバタバタしてる黄色人種が殺人的密度で集まった国で,見た目綺麗な発展途上国に思えてきました.「中国はシャワーより携帯電話の普及率が高い」という話を聞くと,すごく発展途上国な印象を感じますけど,程度の問題であって,アメリカ人空見れば日本人も生活水準を落としてまでガジェットを買う性質はあると思います.

 

もちろん今日はちょっと無理,ということもあるので確実ではありませんが,使えたら色々アドバイスとかもらえて,単なるベッド以上の価値があるので,優先的にとりたい選択肢でした.この記事を読んだ方,外国人ツーリストのためにも,ぜひ登録して欲しいです.

ホーム | Warmshowers.org

 

キャンプ場

 特にナショナルフォレストを走る時は重要な選択肢になります.なぜならシャワーが使えるからです.前述のようにその辺で寝ることは可能ですが,シャワーがないので連日その辺で寝るのは辛いです.日本でツーリングしている時は温泉がたくさんあるのであまり気にならなかったところですが,アメリカでは寝床にシャワーがないかぎりシャワーを浴びることができません.まあ所詮ツーリング中なので,毎日入らなくてもいいと思うんですけど.日本のように夕方に温泉に入って,少し移動してその辺で寝る,という立ち回りができないのは大変不便です.

 

ただ,微妙に使い勝手が悪い感じはあります.数十kmに一件くらいの密度なので,何が何でもキャンプ場に泊まろうと思うと,早すぎたり遅すぎたり,必ずしも適切な時間にチェックインできるわけでもないです.まあナショナルフォレスト内はどこでも寝れるので,16時前後に着けそうなら使えばいいんじゃないでしょうか.

 

Googlemapで調べることはできるけどカバレッジは低い感じでした.実際に走ってみると調べても出てこなかったキャンプ場がけっこうあります.ナショナルフォレスト内は,飲食店,キャンプ場などは国がサポートしていて,公営キャンプ場以外も道路標識が立ってます.日本のキャンプ場にありがちな「何か近くまで来てるはずなんだけど見当たらん」ということはありません.

http://otakuhousebikeworks.tumblr.com/post/141533073385

otakuhousebikeworks.tumblr.com

 

でも実は今回,僕自身はキャンプ場つかってないのであまりあてにしないでください.使うつもりで予習とか探したりはしたんですが,泊まろうかなと思ったところは,全てオフシーズンで閉まっていたからです.シーズン中にアメリカに行って使ってみたい人は僕が参考にしたここを見てください.

kanyao.blog136.fc2.com

 

試してみたかったけど結局使わなかったところ

教会

宗教法人という意識が強い日本のお寺と違って,教会は公共の場所,という認識が強いみたいで,テント張りやすいらしいです.知らないけど.機会があったらお願いしてみようと思っていたけど,結局,タイミングが悪くて機会がありませんでした.誰か使ったことある人いたら情報欲しいです.

 

使えそうだけど使えなかった所

RVパーク

キャンピングカー向けの車中泊場です.道の駅の有料版みたいな感じです.アメリカはキャンプ場より圧倒的に多いです.一度,寝場所に困って自転車でもいいかお願いしてみたら,おばあさんに断られた上に何故か怒られました.金払うならいいやんとおもいましたが.それがトラウマになって結局一回しかトライしていません.

 

ガソリンスタンド

田舎の国道沿いのガソリンスタンドの裏にテントを張らせてもらった話をちょいちょい聞くので試してみました.何度か挑戦したけど普通に半笑いで断られました.

 

まとめ

これは経済状況に依存するので真似する必要はありませんが,僕は次のような優先順位で探しました.

  1. ホステル
  2. 誰かの家
  3. その辺 or キャンプ場
  4. モーテル(雨が降っていたり,心が折れた時)

 

こちらもご覧ください

otakuhouse.hatenablog.com